2020年2月3日月曜日

フォント管理ソフト

年末、Adobe CCを購入しました。
もちろん、このアプリを買っただけでは仕事で使えなくて、その他の作業環境の更新が必要になります。今回はOS10.10からOS10.14への大幅更新になるので、32bitベースのアプリは基本的に使えなくなります。
というわけで、Jeditなどいくつかアプリを購入し直しました。
大体は新しいバージョンを再購入するだけで良かったのですが、引っかかったのが、フォント管理ソフトです。

「え? フォント管理ソフトって何?」って思った方のために、少し説明しておきます。
仕事でマックを使う際に重要なのが、フォントの管理です。
例えば、デザイン・DTPで主に使われているモリサワパスポートでは、和文欧文含めて1000を超えるフォントを使うことができます。
これ全部をフォントフォルダに入れてしまうと、重すぎてマックが動きません。たとえ動いたとしても、それだけの数が入っていると、アプリ上でフォントをセレクトするのも大変です。
そのため、よく使う最低限のフォントを入れておいて、作業ごとに必要なフォントを足すのが、一般的なやり方かと思います。
そのフォントごとの「使う・使わない」を管理するのが、フォント管理ソフトなのです。このアプリを使うと、イラストレーターなど立ち上げたまま、作業中にフォントをON/OFFすることもできます。
また、アプリによっては、必要な文字を入力して、作業パネル上で個別の文字を確認することもできます。
効率的に仕事を進めるためには必要不可欠なアプリなのです。

もともとマックOSには、標準でFont Bookという管理ソフトが入っているのですが、動作が重くいまひとつ使い勝手がよくありません。
といった訳で定番のフォント管理ソフトがいくつかあるのですが、うちでは「Suitcase」を長く使ってきました。「Suitcase」は、OS9時代からある老舗のソフトで、かなり使い勝手が良いです。これがそのまま使えればよかったのですが、現在所持してる「Suitcase Fusion 6」は、すでに対応OSから外れていました。
だったら、ということで、最新の「Suitcase」を入れようと考えたのですが、いつの間にかサブスクリプションアプリになっていたんですね・・。税込みで12.100円(12カ月間)。すごく重要なアプリなのですが、毎年の支払いだと思うと、ちょっと考える金額です。
そこで今回は、他のフォント管理ソフトに乗りかえることにしました。

さてさて、前置きが長くなりましたが、今回、慣れ親しんだ「Suitcase」から乗りかえたのは「FontExplorer X Pro 7」。linotypeというドイツのフォントベンダーが作成したフォント管理ソフトで、こちらも定番で昔からあります。
このFontExplorer X Pro、バージョン6で日本語に対応していました。
ネットで調べたところ、自動アクティベーションがもう一つ効かないという評価もありましたが、昨年の末にバージョンが「7」にアップしています。このアップグレードで自動アクティベーションが良くなっているのでは? という期待を込めて導入を決めました。

ひとまず30日間のトライアルを使用。
特に説明書を読まなくても直感でサクサク動かせます。
また、ドラッグ&ドロップで、階層フォルダも読み込んでくれます。
表示速度はまずまずですが、時々レインボーカーソルが回りっぱなしになります。この点は「Suitcase」の方が反応は良いと思います。
懸案の自動アクティベーションですが、インデザインCC2019、CC2020では欧文、日本語とも反応しました。合成フォントも読み込みます。
イラストレーターCC2019、CC2020でも欧文、日本語とも反応しました。しかし合成フォントが反応しません・・合成フォントの中までは読み込んでくれないってことですかね。残念です。
また、読み込むフォントが多いと駄目なのか、データによっては自動アクティベーションがうまく働かないことがありました。
こういった個別の不具合については、もう少し使い込んでみないと、原因が判断できないですね。

といったところがトライアルでの使用感です。
少し迷ったのですが、結局、購入しました。
109ユーロ。日本円だと13,000くらいでしょうか。
トライアルの30日間では時間が足りないですね。できれば3カ月くらいほしいです。いや、そのくらい使い込めれば、人間の方がアプリに慣れるんじゃないかという気もしますが。

あと、「FontExplorer X Pro 7」を購入すると、モノタイプ社のフォント7ファミリー(38書体)が使用可能になります。中でもDaytona Proは使いがってがよさそう。
(数字が判別しやすくて好きなデザインです。)これだけでも、購入する価値あるかと思います。



角に少し丸みのあるフォントで、線のように細いThinから、極太のFat、斜体、コンデンスもあります。全部で18書体もあります(画像は一部です)。あと、横に広いエクステンデッドもあると嬉しいですけど。

これからほぼ毎日使用していくアプリです。使っていて気になる点が出てくるかと思うので、まとめてまた報告したいと思います。