デザイン系の書体で、M、D、B、Eの4ウエイトがあります。
収容字数が少ないTrueTypeもありますが、
今回はオープンタイプのPro版(15,444字)を購入しました。
こちらのフォント、2015年発売と比較的新しい書体で、
2015年のグッドデザイン賞を受賞しています。
最初にこの書体を見たときに、イワタからもタイポス系の書体が出たんだなー、
くらいにしか思ってなかったのですが(ごめんなさい)キチンと見ると、
タイポスとは違った良さがあります。
形は、細い横棒と太めの縦棒の組み合わせという、
明朝系タイポスの流れを組んでいます。
また、タイポス同様ゴシック体をベースにしつつも、
点など一部に明朝を組み合わせているという、新しさがあります。
イワタフォントらしい上品さと、
スッキリしたモダンなイメージが同居していると思います。
色々な実用書のタイトルに合いそうです。
せっかくなので、手持ちのタイポス系書体と比較してみたいと思います。
(残念ながらタイプバンクの「タイポスオールマイティ」や「漢字タイポス」が無いため、
モリサワのフォークや、フォントワークスのスキップに比べると、
遊びが少なく、スッキリした印象があります。
また、タイポスと比べると、一部に明朝を取り入れている分、
少し柔らかい印象もあります。
この4書体の中から、どれを使うのか・・結局は好みなんでしょうね。
さて、タイポスのウエイトを表す58、510などの数字は縦、横の線の太さを表します。
今回取り上げている4書体は全て「横は5」となっており、
以下「8、10、12、15」と縦線の太さの違いがウエイトの違いになっています。
これを踏まえて他を見ると、フォーク、スキップは、
縦だけでなく横も少しずつ太くなっていることに気付きます。
ミンゴはタイポス同様、横線の太さは全部同じですね。
それと、漢字を見ると分かりやすいですが、タイポス、スキップは、
線の端がラッパ状に少しくびれていますが、ミンゴ、フォークは真っ直ぐです。
この辺りは、設計コンセプトの違いが出ていて面白いです。
こういった端々の違いが、フォントの印象を作っているのだと思います。
同じタイポス系とくくりましたが、それぞれ個性がありますね。
タイポスの「な」なんかは、右上の点が真っ直ぐ突き出していて、きりっとした印象。
ミンゴの「な」の点は、右下にてれっと垂れていて、
「ごめんね〜」って謝ってるようにも見えます。
巷でよく見かけるのはモリサワのフォークですが(元祖のタイポス以上に見かけますね)、字形の美しさでは、イワタミンゴ負けてないと思います。
さらに太いHが製作中とのことですが、Mより細いウェイトも欲しいですね。
これから、どしどし使っていきたいと思います。